電車の回生電力を活用 電動バスを実証運行

住友商事(東京都中央区、中村邦晴社長)は2017年9月12日、さいたま市、埼玉高速鉄道の協力により、世界で初めてとなる電車の回生電力(電車の減速制動時の物理エネルギーにより発電する電力)を、電動バスに超急速充電する「ゼロエミッション地域公共交通インフラ(電動バス)」の開発・実証事業を開始すると発表した。


同事業は、環境省の「2017年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」に採択されたもので、従来回収することが難しかった電車の回生電力を次世代蓄電池によって全量回収し、パンタグラフ接触式充電器により電動バスに5分以内に超急速充電し、新たな交通インフラを開発・実証する。
次世代蓄電池は、同事業の共同実施者であるエクセルギー・パワー・システムズが製作する。また、住友商事は共同実施者の早稲田大学アカデミックソリューションとともに、電動バスの普及阻害要因の課題解消を検証する。「充電時間が長い」「航続距離が短い」「充電コストが高い」などの課題を解消し、既存のディーゼルバスによる運行と同等以上の稼働率を確保した交通インフラの事業化を目指す。
18年秋には埼玉高速鉄道の浦和美園駅バスターミナルに超急速充電システムを設置し、JRさいたま新都心駅との間で次世代「ゼロエミッション電動バス」の運行実証を開始する予定。さらに、20年にはさいたま市と連携し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の会場間を結ぶ「ゼロエミッション地域公共交通インフラ(電動バス)」として営業運行を目指す。また、首都圏の鉄道事業者・バス運行事業者向けをはじめ、全国主要都市にも事業展開していく計画だ。

[寄稿者情報]
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