日バス協理事会で上杉会長「厳しい対応迫られる」 許可更新制で悪質業者撤退

日本バス協会(上杉雅彦会長)は2016年5月20日、定例理事会を開き、6月16日に開催する第89回定時会員総会に提出する15年度事業報告などを承認した。

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冒頭、上杉会長は「軽井沢スキーバス事故対策委員会では会員の意見を踏まえ、主張すべきは申し上げてきた。結果として、バス業者が起こした事故ということで、厳しい対応を迫られる」との認識を示し、「関越道の事故以来、しつこく主張してきた参入規制の強化は見送りになった」と報告した。
その一方で、「新規参入のハードルが高くなり、問題のある既存事業者を含めて許可更新制が導入される。うまく運用し、悪質な事業者を市場から撤退させ、レベルアップできる」と受け止めた。
安全・安心なバス業界にするため、「会員事業者が選ばれる環境をつくり、不適切事業者の淘汰が喫緊の課題」と位置づけ、「中小零細の貸切バス事業者のコンプライアンス向上を強く訴えてほしい。検討委員会が大詰めを向かえ、会員からは厳しい意見も出ているが、この苦境と困難を乗り越えるしかない」と呼び掛けた。
また、森敬輔熊本県会長が熊本地震の被害状況を発言し、「地割れや段差がたくさんできて、運行ができなかった。もっと準備しておけばよかった。九州には大きな地震は来ないと思っていた」と反省を込めて報告した。
現在は「営業所が損壊した当社(九州産交バス)は8割程度だが、ほとんどの会社が平常に戻った。しかし、売り上げは7~8割に落ち込み、貸切バスは風評被害で稼働率は3~4割で、ほとんどが待機状態に置かれている」としながらも、「元気を出して、何とかやっていきたい」と復興に決意をにじませた。
日バス協はこの日の理事会で、熊本県協会に100万円の支援金を贈り、半年分の会費減免を決めた。会員から8月末まで義援金を募る。

[寄稿者情報]
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