副国交相就任会見

2016年8月3日に発足した第3次安倍再改造内閣で副国土交通相に就任した末松信介氏(災害対策、土地・建設産業、水管理・国土保全、住宅、鉄道、自動車、国際、気象関係施策の総括)、田中良生氏(安全・危機管理、海上保安、国土政策、都市、道路、海事、港湾、航空、北海道開発、観光関係施策の総括)はこのほど就任会見を行い、所信を述べた。

末松信介副国交相 待遇改善と長時間労働を是正

末松副国交相(参院兵庫選挙区)は「国交省は幅広い分野を所管している。知見やノウハウを受け継ぎ、現場に活用したい」と所信を述べ、「建設や自動車行政は地元の事情を考える」との意向を示した。
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自然災害に「備える」、日常生活と地域を「支える」、次世代に「つなぐ」社会基盤整備と3つのキーワードを挙げ、東日本大震災と熊本地震の復旧・復興、老朽化したインフラ管理と併せ、阪神淡路大震災の体験を踏まえて「危機管理を一番大切にしたい」と強調した。
軽井沢スキーバス事故にふれ、「点呼の未実施や下限割れ運賃などのルール違反が多数あり、(運行会社の)イーエスピーは保有台数が12台と少なかった。ルールを厳しくし、ルールを守れる体制かどうかを監査していく必要がある」と指摘した。
臨時国会での貸切バスの許可更新制、民間指定機関への負担金の拠出などの法改正を強く示唆し、「バスは安全であるという認識を持ってもらう業界にしたい」と訴えた。
タクシーに関しては「運転者が食べていける業界でなければならない。年収300万円程度では生活できない」と思いやり、「介護も建設もタクシーも働く人の待遇の改善が安全・安心に結び付いていくのではないか」と期待を寄せ、「ライドシェアは慎重に考えたい」との立場を取った。
トラックも長時間労働で賃金が安いとの認識を示し、「生産性革命の筆頭に上がってくるのが、トラックの積載率41%だ。待ち時間や渋滞を削減して長時間労働を減らし、社会保険に入ってもらい、賃金をきちんと支払うことが業界のモラル向上につながる」と提起した。
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田中良生副国交相 環状道路整備で首都機能強化

田中副国交相(衆院埼玉15区)は「石井大臣は生産性革命元年を掲げており、ストック効果を高める戦略的な社会資本整備を進める。観光先進国を実現し、わが国の主権と領土・領海を守り、安全・安心の確保に取り組む。事件や事故がたびたび発生しているので、危機管理に万全を期す」と抱負を述べた。
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経済産業政務官、自民党経産部会長など経産畑が多かったと振り返り、「国交省は陸海空、社会資本整備、観光・交通政策、国民の安全・安心の確保といった幅広い分野を所掌している。生活に密着した国交省を希望した」と明かし、「〝チーム石井〟で頑張りたい」と意気込んだ。
社会資本整備では「未来投資を実現する経済対策(2日閣議決定)に沿って、環状道路の整備を首都機能の強化や東京五輪のためにも一日も早く進める。中央リニア新幹線や整備新幹線の整備を加速させ、外国人旅行者4千万人を目指してインフラ整備も進め、中長期的な成長の基盤をつくっていきたい」と方向性を示した。
熊本地震と東日本大震災からの復興と防災対策も強化すると話し、「必要となる予算の確保と、円滑・適切な執行に取り組む」と言明した。
インバウンドは「地方創生の切り札になり、(政府目標の)GDP600兆円の柱に位置づけられている」と重視した。「宿泊業や旅行業、通訳案内士にかかわる制度を抜本的に見直し、生産性の向上に結び付ける」と構想を描き、「日本人の海外旅行と訪日客の双方向の中でリピーターを増やし、観光ビジョンの施策を政府一丸となって進める」と表明した。

[寄稿者情報]
株式会社交通毎日新聞社: 大正13年3月設立。交通毎日新聞の発行のほか自動車専門書・雑誌の発行、団体機関紙などの編集・発行を行う。交通毎日新聞の購読のお問い合わせはこちらから

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