スキーバス事故対策検討委初会合

年度内に安全施策実施 夏までに総合対策

国土交通省は2016年1月29日、第1回「軽井沢スキーバス事故対策検討委員会」(委員長=山内弘隆一橋大大学院教授)を開催した。委員会は14人のメンバーで構成され、石井啓一国交相、武藤浩国土交通審議官、藤井直樹自動車局長、田村明比古観光庁長官らが出席した。次回は2月9日に開く。

スキーバス事故対策検討委初会合
冒頭、石井国交相は「このような悲惨な事故を二度と起こさないために、早急に対策を検討することが必要だということで検討委員会を設置した」と述べ、「今回の事故は2012年の関越道の高速ツアーバス事故以降、貸切バスの安全対策を強化する中で起きた」と悔しさをにじませた。
事故を起こしたバスの運行会社、イーエスピーに言及し、「監査を行った上で行政処分を行ったにもかかわらず、事故後の監査において安全管理上、非常に不適切な状態だったことが判明した」と指摘した。
[dfp]
こうした事実を重く受け止め、「貸切バスの安全・安心の確保について幅広い議論をお願いしたい」と要請し、「速やかに実施が可能な安全対策を今年度中に取りまとめていただいて、順次実施したい。総合的な対策については夏までの取りまとめをお願いしたい。大変厳しい日程だが、精力的に議論していただきたい」と挨拶した。
事務局からは貸切バス事業者数が2000年2月の規制緩和前の2122社から4477社(15年3月)にほぼ倍増していること、監査要員365人体制で貸切バスに対する監査はここ10年で3・5倍に増加していること、高齢運転者と健康起因事故が増えていることなどを説明した。
検討課題として、

  • 事業参入の際の安全確保のチェック強化
  • 監査の実効性の向上
  • 運転者の運転技術のチェック強化
  • 運賃制度の順守と旅行業者を含む安全確保対策の強化
  • ハード面の安全対策の強化などを挙げた。

委員からは「シートベルトの着用はすぐできる」「街頭検査(1月21~28日)でも法令違反が見られる。早急な対策が必要だ」「なぜ安くできるのか、消費者に情報開示できないか」「中小企業が多く、制度の仕組みやルールが浸透していない」「バス業界と旅行業界が協力して安全を確保していく」「高齢者の安全確保にはハード面の対策が役に立つ」などの意見が出された。
委員会終了後、山内委員長は記者団に「当面やることを議論し、原因を究明して抜本対策をまとめる。原因は何か、その背景をつかみ、あらゆる角度から検討する」と語った。

[寄稿者情報]
株式会社交通毎日新聞社: 大正13年3月設立。交通毎日新聞の発行のほか自動車専門書・雑誌の発行、団体機関紙などの編集・発行を行う。交通毎日新聞の購読のお問い合わせはこちらから

報告する

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。