大阪バス 西村信義社長に聞く 安全確保と法令順守でバス界の新幹線目指す 今後は西への展開も

安全確保と法令順守でバス界の新幹線目指す 今後は西への展開も

北海道から神戸まで各拠点で貸切バスを展開する大阪バスグループの中核、大阪バスは、昨年3月の大阪―京都間の高速バス進出に続いて、4月25日に大阪―名古屋間の運行開始を予定し、さらに大阪―東京間の運行許可も取得して都市間高速バスの充実を図る。西村信義社長に今後の展開や課題などを聞いた。

貸切バスから東大阪発の高速バスへと足早に拡充していますね。

「本来なら大阪駅からの直行便にしたいが、東大阪発で天王寺駅や大阪駅、京都駅の各駅を経由して旅客を確保している。それと、われわれは高速バスでは新興勢力でもあるから、経由して名前を覚えてもらう狙いもある。しかしいずれ大阪駅から東京駅への直通にしたい」

貸切、高速のバスの現状をどう見ていますか。

「やはり運賃には問題がある。コストを計算してきちんと適正運賃を出していればいいが、他社の運賃を下回って旅客を獲得しようとする傾向が強いように思う。規制緩和で新規参入が増えて余計に運賃競争が激しくなったようだ」
「しかし、逆に切り込むチャンスもある。アイデア次第だ。運賃が安ければ、どこかにしわ寄せる。業界の従業員の給与水準の低さを見ればわかる。これが過重労働を招き、事故にもつながる。だからこそ認可運賃を守り、事故防止策に取り組みながら独自のアイデアで運行すれば、適正利益が確保でき、過労運転による事故も起こらない」

高速ツアーバスの影響はいかがですか。

「乗り場の確保、事故防止の取り組みなどで灰色の部分が多いように思う。われわれはきちんと運行するため高速バスの許可を得ているが、高速バスでは新参者だ。だが競い合う方法はある」
「新高速バスの制度も導入されるようだが、これからは同じ土俵に上ってもらえばいい。乗り場を確保して、コンプライアンスを確実に守れば、旅客数の底上げも期待できる。やはり法律をきちんと守るところが生き残るのではないだろうか。投資も必要だが、われわれは人の命を預かっているのだから、そうあるべきだ」

既存各社が運行する名古屋、東京への高速バスではどんな戦略をお考えですか。

「まずは当たり前だが安全運行。われわれは開通以来事故ゼロ、死者ゼロの新幹線のようにならないといけない。安心して乗ってもらえることが重要だ。そして車両の差別化。東京便は30人乗りだが、新型車を入れた。新型は安全性が高い。車内は抗菌処理している」
「また着地サービスもそのひとつだ。到着先のホテルやレストランなどと提携して、当社のチケットを持っていけば割引を受けられる。そうした提携先はだいぶ増やすことができた。こうした高いサービスを自ら律するためISO9001も取得した」

今後、高速バスはどんな展開を図る予定ですか。

「京都、名古屋、東京と東に向いているので、西にも向かうことになるだろう。グループ会社が神戸にあるが、今後は神戸以西でもグループの拡張も考えている。これができれば、北海道から関西以西方面まで、われわれのグループバスのネットワークが構築でき、東西に乗り継ぐこともできる。これも新幹線のようなバス移動サービスになる」

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