追跡 2016バステクフォーラム 衝突被害軽減ブレーキ注目 バスの新技術など体験

バスの新技術および新提案用品などの展示・体験会「2016バステクフォーラム」が2016年5月27日に大阪市此花区の舞洲スポーツランドで開催された。今年は軽井沢スキーバス事故を受けて、衝突被害軽減ブレーキの実演が注目を集めたほか、インバウンド効果などにより、観光バスの差別化仕様の展示が目を引いた。

晴天に恵まれた当日は、バス事業者のほか一般のファンも数多く来場し、バスの現在と近未来を確かめた。
今年のバステクフォーラムの目玉は、衝突被害軽減ブレーキおよび衝突防止補助装置の実演だ。
同装置を搭載した日野、三菱ふそう、ヒュンダイの観光バスに来場者が乗車し、時速40~60㎞で仮想障害物に突っ込み、自動で急ブレーキがかかる様子を体験した。

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従来、観光バスはシートベルト装着率が低いため、乗用車やトラックのような制動力を持たせることに躊躇(ちゅうちょ)する動きもあったが、度重なるバス事故を契機に社会的要請が高まったことから、参加3ブランドともに0.6Gというトラック並みの制度力を持たせた。観光バスが巨体を沈ませて急制動する様子は外から見ても迫力あった。
さらに実際に乗車すると、ブレーキがかかることが分かっていても、やっと踏ん張れるほどの加速度がかかった。逆にシートベルトさえしていれば、前席に強く衝突することを避けられることも実感できた。バス事業者であっても急ブレーキの体験は少ないはずなので、シートベルト装着の啓発に有意義な実演だったと言えよう。
また、会場でバスファンの人気を集めたのは、豪華仕様のシートや、移動中にアトラクションを楽しめるコンセプトモデルだ。
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豪華・多機能シートやアトラクション 長距離バスの新たな可能性提案

三菱ふそうが展示したエアロクィーンプレミアムクルーザーは、車内が飛行機のビジネスクラスやファーストクラスのように半個室になっており、電動リクライニングやエアマッサージなどの機能を持つ革張りシートを搭載。長距離バスの新たな可能性を提案した。
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ウィラーエクスプレスジャパンの体験型アトラクションバス・スターファイターも異彩を放つ存在だった。車体には窓はなく、すべてのシートにモニターとジョイスティックを装備。乗客は隣人と協力してゲームを行い、ポイントに応じた特典を獲得するというデモンストレーションが実施された。移動自体をアトラクション化するという発想だ。
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アリソンジャパンの大型バス用ATなどの技術出品や、デンソーセールス(初出展)のドライブレコーダーなどの後付け用品、さらにはバスロケーションシステムなどのソフトの出品が増加したことも今回の特徴と言える。
そのほか、貸切・高速バス事業者向け安全対策や、国土交通省近畿運輸局の「最近の運輸行政の動き~軽井沢スキーバス事故を受けて対策~」などのワークショップセミナーも行われ、多くの事業者が参加した。

[寄稿者情報]
株式会社交通毎日新聞社: 大正13年3月設立。交通毎日新聞の発行のほか自動車専門書・雑誌の発行、団体機関紙などの編集・発行を行う。交通毎日新聞の購読のお問い合わせはこちらから

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