城北交通公園(東京都)の『日野K-RE101 1982年式』

シリーズ 全国 保存モノコック バスめぐり(3)
全国の公園などに保存展示されている『保存バス』を巡る不定期連載コーナーです。

基本的には特別な手続きや入場料がかからずに、普通に見ることができる保存バスで、その中でも当面は「モノコック車体」の展示車を紹介していく意向ですが、その後に造られた「スケルトン車体」や、また動態保存とかでも、珍しいとか貴重な車輛で、普通に見られるバスならいずれ紹介していくつもりです。
日野K-RE101 1982年式

都営地下鉄三田線 蓮根駅の東方200m程の位置にある「板橋区 城北交通公園」に保存されているのが『日野K-RE101 1982年式』。ハデなカラーリングを施しているが、実はこの車輛は元・都バスの“マスコットバス さくら号”こと目黒営業所(ペイント当時)の「M-K458」で、1990年3月にはこのままのカラーリングで葛西営業所(現・江戸川営業所)に転属して、廃車になった後の1991年に板橋区のこの公園にやってきて、そのままの姿で保存展示されたもの。

左フロントガラスの内にあるサンバイザーに「K458」の文字が窺える。

左フロントガラスの内にあるサンバイザーに「K458」の文字が窺える。

リアは車体の形状が丸く纏められていて、いかにもモノコックバスというスタイルだ。

リアは車体の形状が丸く纏められていて、いかにもモノコックバスというスタイルだ。

ボディカラーはペイントで描かれているところが、最近のラッピングバスを見なれた眼からは今昔の感を思わずにはいられない。

ボディカラーはペイントで描かれているところが、最近のラッピングバスを見なれた眼からは今昔の感を思わずにはいられない。

方向幕が「王78 大和町」になっているが、これはK458が所属したことがない杉並営業所の幕なので、あえて地元ウケを狙って入れたモノだろうか。

方向幕が「王78 大和町」になっているが、これはK458が所属したことがない杉並営業所の幕なので、あえて地元ウケを狙って入れたモノだろうか。

日野RE101は、1968年に登場したRE系の中で、RE100がエンジン出力をアップして1977年に登場したマイナーチェンジモデル。日野のモノコック車体の大型バスとしては最後の車種のひとつで、1982年に登場したスケルトン車体のHU/HT系と並行して製造されていたが、1984年に製造を終了した。
この保存展示車の型式名“K-RE101”の頭に付いている「K-」は、1979年の排ガス規制適合車になった1980年に加えられた文字である。
では、車内や細部を見ていくことにしよう。

床は板張りのまま残されている。ちなみに車内での飲食は禁止。

床は板張りのまま残されている。ちなみに車内での飲食は禁止。

前輪左のスペース上には絵本が用意されており、車内で読書ができる。

前輪左のスペース上には絵本が用意されており、車内で読書ができる。

運転台は、ワンマン設備は撤去されているが、放送機器などは残っている。

運転台は、ワンマン設備は撤去されているが、放送機器などは残っている。

前扉の中側左側面(上写真の左下)に取り付けられている銘板。シャーシが日野自動車工業で、ボディが日野車体工業なのが判る。

前扉の中側左側面(上写真の左下)に取り付けられている銘板。シャーシが日野自動車工業で、ボディが日野車体工業なのが判る。

タイヤサイズは10.00-20-14。前後ともに同サイズだが、前輪はNITTO製。

タイヤサイズは10.00-20-14。前後ともに同サイズだが、前輪はNITTO製。

後輪はOHTSU製を履く。

後輪はOHTSU製を履く。

この一連の写真を撮りにいったのが休日ということもあり、RE101の車内は子供たちで大盛況だった。特に運転席は座るために順番待ちをする程の人気で、中には運転士さんの口真似をする子もいたりして、バスの廃車体が遊具の域を越えてマスコットとして愛されていることが窺えた。
思い起こせば、自分も幼い頃は、遊園地のお決まりの遊具よりは、その辺の原っぱに転がっていた乗用車の廃車体の運転席に座ってガチャガチャやってることの方が楽しかったし、記憶にも残っている。
自動車などの廃車体を利用した遊具は、子供たちの将来の仕事に影響を与える可能性もあるし、年月が経過したある日、それが今となっては貴重な車輛に変貌していることに気が付くなど、メリットは多いと思う。
このような廃車体が遊具として全国に普及してくれることを願いたい。
なお、この 城北交通公園 には『“D51 513”蒸気機関車や“コッペル”ミニSL』(←その記事はここをクリック)も展示されており、こちらは姉妹サイトの『鉄道 旅のガイド』に掲載してあるので、合わせて読んでいただけたら有り難い。

城北交通公園

開園時間
9時~16時
休園日
月曜日(祝日の場合は直後の平日に振替)、年末年始
場所
〒174-0043 東京都板橋区坂下2-19-1(区立城北公園内)
TEL
03-3969-9422
URL
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_kurashi/000/000134.html

[dfp]
そして左サイドからのアングルも載せておこう。

“さくら号”と呼ばれただけあって、左側面は桜が満開。

“さくら号”と呼ばれただけあって、左側面は桜が満開。

[寄稿者プロフィール]
秋本敏行: のりものカメラマン1959年生まれ。鉄道ダイヤ情報〔弘済出版社(当時)〕の1981年冬号から1988年までカメラマン・チームの一員として参加。1983年の季刊化や1987年の月刊化にも関わる。その後に旧車系の自動車雑誌やバイク雑誌の編集長などを経て、2012年よりフリー。最近の著書にKindle版『ヒマラヤの先を目指した遥かなる路線バスの旅』〔三共グラフィック〕などがある。日本国内の鉄道・軌道の旅客営業路線全線を完乗している。

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