近畿運輸局は昨年、地域公共交通の維持活性化に向けて奈良県宇陀市に提案した地域連携サポートプランの具現化として2017年10月1日、同市のほか曽爾村、御杖村の宇陀地域公共交通活性化協議会、奈良交通、ヤマト運輸と連携し、コミュニティバス「奥宇陀わくわくバス」と貨客混載社会実験の出発式を近鉄榛原駅前で行った。
わくわくバスは、運行補助金が急増する路線バスの運行効率の向上を目指して再出発したもので、同時に人手不足に悩む物流の効率化も図る。貨客混載は全国で6番目、近畿で2番目の取り組みとなる。実証実験は来年3月31日まで。
わくわくバスは奥宇陀地区を貨客混載で運行する。さらに貨客混載は天川地区まで広げ、奈良交通の路線バスで運ぶ、荷物は天川地区では、大和運輸の大淀センターから奈良交通の大淀バスセンターでバスに積み込み、天川川合バス停まで輸送。ヤマト運輸が荷物を受け取って各戸に配送する。奥宇陀地区ではヤマト運輸のはいばらセンターから榛原駅まで荷物を運び、わくわくバスに積んで掛西口バス停まで輸送する。
出発式では竹内幹郎市長が「地域の高齢化で公共交通の維持管理が課題だった。この形のスタートに感謝したい。自分も乗る」と挨拶し、植田良壽奈良交通社長も「車両はバリアフリー中型ノンステップバス。観光目的を意識し、来訪者にアクセス手段にしたい」と語った。
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