国土交通省のまとめによると、今年3月末現在の低床バス(乗合バス)の車両数は2万9216台(前年比7.5%増)と順調に普及が進み、総車両数に占める割合は49.4%と前年よりも3.6ポイント上がり、半数に近づいた。このうち、ノンステップバスは1万6534台(同8.1%増)と増加し、導入率は2.1ポイント増の27.9%に上がったものの、目標の半分以下にとどまっている。
バリアフリー新法の移動等円滑化促進基本方針(新基本方針=平成23年3月31日改定)では、バス車両は「約6万台から適用除外認定車両1万台を除いた5万台のうち、70%にあたる約3万5千台について、平成32年度までにノンステップバスにする」との目標が設定されている。
今年3月末現在、バリアフリー化バスは総車両数5万9195台のうち、リフト付きバス904台を含め、計3万120台が運行している。
ノンステップバスは交通バリアフリー法制定後の平成13年3月末は1289台だったが、18年12月のバリフリー新法の施行などにより、この10年間で12.8倍に増えた。ただ、導入率は27.9%と新基本方針の目標(70%)に対してはまだ相当の距離がある。
保有車両数対比でのノンステップバスの導入比率は、尼崎市交通局(兵庫)が100%を達成している。以下、▽西東京バス(東京)96.0%▽小田急バス(同)94.5%▽東京都交通局(同)94.1%▽京王バス南(同)90.5%▽名古屋市交通局(愛知)89.3%▽京王電鉄バス85.7%▽大阪市交通局(大阪)84.7%▽川崎市交通局81.3%と8社・局が8割を超えている。
また、全国のバスターミナル172カ所のうち、段差を解消している施設は87カ所(50.9%)と約半分だが、新基本方針での利用者数が1日3千人以上の施設57カ所では47カ所(82.5%)が段差を解消している。