国土交通省の交通政策審議会自動車部会技術安全ワーキンググループ(委員長=鎌田実東大大学院教授)の第2回会合が10日開かれ、自工会、日本自動車連盟(JAF)、全ト協、日バス協からヒアリングを行った。
ヒアリング内容
自工会は対歩行者の衝突被害軽減ブレーキ(昼間・夜間)、サイドビュー・バックアイモニター、高齢ドライバー対策としての踏み間違い衝突防止アシストなどの開発・普及状況を報告し、高齢者の運転特性を把握するデータ収集、技術の標準化と国際基準調和、次世代運行管理機器を活用する制度の拡充などを提起した。
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JAFは、アンケート調査から、車間距離制御装置(ACC)を使用する道路の種類は高速道路が44%と最多だったものの、一般道12%、道路の種類に関係なく必要な時に使うが22%と合わせて34%は高速道路以外にも使っているといった先進安全技術に対するユーザー意識を紹介した。
全ト協は事故を起こした事業用トラックが在籍する都道府県ごとの車籍データを入手し、第一当事者死亡事故件数を1万台当たり2.0件以下にすることを共通目標にしていると説明。先進安全自動車(ASV)の助成制度の拡充、健康起因事故を防止する予防安全技術の開発・実用化、交差点への歩車分離式信号の導入促進などを望んだ。
日バス協は「バス事業における総合安全プラン2009」の進捗状況と乗合・貸切バスの事故実態を述べ、横断歩行者把握システムの早期開発、ドライバー異常時対応システムの早期開発と後付けできる同装置の開発、交差点での歩行者と自動車の完全分離(スクランブル化)などを要望した。