日バス協上杉会長 諸問題を確実に解決

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日本バス協会は2016年1月13日、定例理事会を開き、上杉雅彦会長は「今年は諸課題を確実に解決する年に位置づけている。これまでの努力を水泡に帰すことなく、目に見えるように実践する」と新年の所信を述べた。

日バス協上杉会長 諸問題を確実に解決 2種免自社養成を支援

2種免自社養成を支援

2016年度予算案・税制改正にふれ、「地域公共交通ネットワーク再構築予算は一部内容の見直しがあったが、前年度並みを確保できた。期限切れの優遇税制が1年延長され、環境性能課税が自動車取得税よりも軽減された。まずまずの成果だった」と採点した。

乗合バスについては、「地域公共交通網形成計画が急務。多くの自治体が計画を作成するように自ら足を運び、前向きに取り組んでほしい。地方創生と密接に関連していることを強く働き掛けてほしい」と提起した。

貸切バスは「新運賃・料金の定着が最優先課題」と力説し、「一部にはまだ理解が届いていない周知活動を新しい手法も駆使して徹底し、利用者に確実に伝えてほしい」望み、「移行後、問題提起された中抜け(待機時間)とスクールバスの年間契約は解決のめどが立った」と言明。一部に法令を順守しない事業者がいるとして、「行政と一体となって厳しく対処する」との立場を明確にした。

そして、「2月の運営委員会で来年度事業計画案と委員会活動の方針を審議する。委員会の議論が活発化するように、地域の要望を協会や委員会に伝えてほしい」と呼び掛けた。

梶原景博理事長が業務・情勢報告を行い、環境性能割のもとでも営自格差を維持し、上限2%に引き下げられるため、標準的なノンステップバスは自動車取得税の20万円から10万円に大幅に引き下げられると説明した。
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運輸事業振興助成交付金で賄ってきた「バスフェスタ」を終了し、運営費用2千万円を運転者の人材確保対策事業などに振り向け、自社養成する大型2種免許取得費用に対して、1人5万円(1社50万円を限度)を助成するとの方針を示した。

理事会終了後、新年賀詞交歓会を開催し、来賓の石井啓一国土交通相は交通政策基本法や地域公共交通活性化・再生法の活用を求めるとともに、「東京オリンピック・パラリンピックに向けてバリアフリー化を促進するため、リフト付きバスの普及を図っていきたい。また、訪日外国人が1900万人台となったが、インバウンド効果を高めるにも、バスを一層活用していただくことが重要」と挨拶した。

続いて、逢沢一郎自民党バス議連会長、井上義久公明党幹事長、田中直紀民主党バス議連会長、太田昭宏前国土交通大臣が祝辞を述べた。

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