滋賀県バス協会(喜多村樹美男会長)は25日、大津市内の自動車教習所を借り、バスジャック事件に対応する訓練を行った。座学の後の訓練では、滋賀県警の警察官が犯人役となり、緊迫感を伴う訓練となった。
訓練は毎年実施しているもので、バスが運行中にバスジャックされたときに、運転者がいかに乗客の安全を確保しながら事件を営業所や外部に知らせ、事件解決に向けるかを実践で身につける。
座学では、滋賀県警の担当官がこれまでに発生したバスジャック事件や、事件発生時に期待される運転者の対応などを説明。バス協会も統一対応マニュアルを制作して各運転者に配布しているが、事件が実際に発生した場合に備えての訓練は実車を運行して学んだ。
犯人役の警察官は迫力を伴うもので、運転者は車外表示灯や営業所との連絡で事件発生を知らせるとともに、犯人を刺激しないよう心掛ける。しかしその迫力に、一人約10分間の訓練で運転者が言葉を失うところもあり、車内は緊張感が張り詰めた。
この日参加したのは、運転者、管理者ら35人。訓練を終えた運転者は、ホッとした表情に戻っていた。
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