燃料電池バスで発電、供給システムを実験 トヨタ
トヨタ自動車は、燃料電池バス(FCバス)の燃料電池で発電した電力を家電製品などに供給できる外部電源供給システムを開発し、2日に実施された愛知県・豊田市総合防災訓練の「非常時電源供給訓練」で、FCバスから防災本部テント内の情報モニターに電力を供給する(外部電源供給システムを搭載したプラグインハイブリッド車=PHV=とあわせて約20台の情報モニターに供給)実験を行った。
同システムは、中部国際空港、東京都心~羽田空港間、豊田市内などで運行している燃料電池ハイブリッドバス「FCHV―BUS」をベースに開発したもので、車内に交流電力(AC100V、1・5キロワット)を出力するコンセントを2カ所設置し、最大出力3キロワットの電力を供給する。家電製品などに3キロワットで連続して電力供給する場合、100時間以上使用する能力を有している。
同社では、さらにFCバスから建物の電気配線を通じて電力を供給するV2Hシステムの開発も進めるとともに、最大出力9・8キロワットで連続約50時間の電力供給能力を目指し、13~14年度に実証実験を行う計画も明らかにした。