JBL協議会 正式発足 高速バス事業者59社参加

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全国59社の高速バス事業者が参加するJAPAN BUS LINES(ジャパン・バス・ライン、JBL)協議会が20日、正式に発足した。訪日外国人旅行者専用のJBLサイトで、9月上旬から約100路線の予約制高速バスが乗り放題になる「JBLパス」の販売を開始する。

訪日外国人の高速バス利用を促進するため、2015年8月26日にJBL準備会を立ち上げ、9月からウェブで高速バスの乗車券の販売を始めたところ、6月までに約4千人の利用があったという。
2015年の訪日外国人旅行者1973万7千人のうち、自分で交通手段を探すFIT(個人海外旅行者)が約7割を占め、「日本国内を隅々まで簡単・便利・安心に移動できる仕組みを提供する」ことをビジョンに正式設立に至った。
協議会の立石務代表理事(京王電鉄バス常務取締役)は同日の記者会見で、「高速バスは規制緩和やインターネット予約により多くの若者が利用し、順調に増加してきた。しかし、人口減少で市場の縮小は避けられず、新たな需要を創造しないと拡大は難しい。インバウンドを取り込むため、検索システムを構築する」と背景を説明した。
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従来は各社が個別にアプローチし、訪日外国人客は複数のサイトを検索しなければならなかったが、「ワンストップで高速バス路線を一括して検索できるようになる」と利点を挙げた。「インターネットは意思決定のスピードが決めて。危機感と成長戦略を共有した59社が協議会を正式に設立した」と報告した。
「訪日客のリピーターは日本の観光に関心を持ち、能動的にアプローチしてくる」と手応えをのぞかせ、「空港から観光地までの情報提供を検討し、リムジンバスとも議論していく。分かりやすく使いやすく、移動しやすい仕組みをつくり、地域活性化と地方創生に貢献したい」と意欲的な姿勢を示した。
「インバウンド市場の創造と拡大で自社の売り上げを伸ばしたい。簡単・便利に59社の乗車券を購入できるように多言語化していく」と述べ、2020年オリンピック・パラリンピックの前年の2019年までに売上高15億円、利用人員37万5千人を目標に掲げ、「スタンダードとして確立したい」と方向性を定めた。
協議会の事務局を担当するウィラートラベルの村瀬茂高社長は「JBLパス」について、ターゲットは東南アジアと欧米の訪日客で、1週間以上滞在する25~35歳とし、販売価格は7日間2万円、14日間2万8千円とする考えを明らかにした。
当初はテスト販売と位置づけ、「鉄道では行きにくい観光地にダイレクトに移動できる。夜行高速バスを生かした旅を提案し、バス独自の周遊旅行も開発したい」と構想を語った。
会見には、協議会理事の藤田信彰名鉄バス取締役と大野秀雄南海バス常務取締役が出席した。

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