筆談、光の活用を
滋賀県バス協会(喜多村樹美男会長)は2016年1月18日、大津市内のホテルで今年度の接遇研修会を開催。今回のテーマは「聞こえない人と接する」で、滋賀県聴覚障害者福祉協会から講師を招き、約100人の乗務員やガイド、業務職員らが聴講した。
研修会は、同協会の井川浩事故防止委員長と滋賀運輸支局の井尻憲司支局長が挨拶したのに続き、福祉協会の中西久美子氏が登壇した。中西氏は自身が耳が不自由で、手話で講演。福祉協会の登録手話通訳の2人が通訳した。
中西氏は、耳が不自由であることの実態や文字、絵、光、振動などでコミュニケーションをとっていることを説明。この上で、耳が不自由な人がバスを利用する際、インターホンだけでは乗務員と意思疎通ができなかったり、ドアの閉まるタイミングが分からないなど、不安を募らせていることに理解を求めた。
このため「乗務員に筆談に応じてほしい。筆記用具や紙を携帯してほしい。ドアが閉まるときに光の点滅で知らせてほしい」など、具体的な配慮を期待した。研修に参加した乗務員らは、耳の不自由な人たちとのコミュニケーションとして視線を合わせて表情で気持ちを伝えるなど、思いやりをあらためて認識した。
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