日立製作所は、主催者企画展「スマートモビリティシティ2011」に出展し、路線バスへの電気自動車(EV)バス導入を想定したEVバス運用管理システムを開発したと発表した。
12年4月から13年2月まで茨城県日立市で行うEVバス運用モデルプロジェクトの実証試験で、実走行を通じたフィールド実証を行う計画で、グローバル市場への展開を目指す考えも示した。
路線バス向けにEVバスを導入・普及させるためには、充電時間や航続距離を考慮した配車計画や路線設定などが必要。また、乗用車型のEVの数倍の電力が必要であり、導入する地域の電力供給への影響を考慮した充電管理も求められる。
そこで同システムには、EVバスに搭載されるバッテリーごとの充・放電の実績と、バッテリーの劣化状態の情報を監視・蓄積し、その情報に基づく運用計画の策定およびバッテリー交換時期の予測を行う機能を搭載。さらに、冷房などの電装品の稼働状況、乗車人員および渋滞状況などの情報を活用した消費電力も予測する。また、日立は、実証試験で使用するEVバスの充電方式に、非接触給電式を採用することも明らかにした。