橋下市長、大阪市交通局のトップに京福電鉄の藤本昌信副社長を
大阪市営地下鉄、市営バスの民営化を公約している橋下徹大阪市長は9日の会見で、大阪市交通局のトップに京阪電鉄グループで、「嵐電」で親しまれている京福電鉄(京都市)の藤本昌信副社長を4月1日付で迎えることを公表した。局長に民間人が就任するのは初めて。
橋下市長は今後も、交通局の幹部に在阪私鉄各社からの人材を迎え入れる考えで、「今後の体制については藤本氏に一任する。民間の経営感覚で徹底してやってもらいたい」と強調した。またこの日に局長内定人事が明らかになったことを受けて、「藤本氏には今後のことについて交通局と折衝に入ってもらう」とも語った。
民営化に向けては、大阪府と大阪市による府市統合本部に地下鉄とバスのあり方を検討するプロジェクトチームを編成。JR西日本や在阪私鉄、スルッとKANSAIなどからのメンバーで構成し、サービスや収支の改善に向けて協議する中で進めていく一方、交通局内からも民間人の幹部登用で改革を進めていく構えだ。
藤本氏は1978年に京阪電鉄入社。94年京福電鉄に出向。人事部長、管理本部長を歴任して09年から副社長。経営改善の手腕で11年3月期には同社の30年振り復配を実現した。07年から09年まではグループの京福バスの社長も務めた。
現在の新谷和英局長は、3月で退職するが、橋下市長は「市営交通を知り尽くした人だから今後も引き続いて協力してもらいたい」と語った。