セレガPCS向上を説明 健康起因事故の防止学ぶ
近畿バス団体協議会の技術委員会(委員長・網崎文彦西日本ジェイアールバス取締役安全運行推進部長)は、大阪市北区の中央電気倶楽部で第54回近畿バス技術委員会業務報告会を開催した。近畿管内のバス会社の運行や車両技術の担当者らが出席し、バスにかかる重大事故の状況やバス車両の新しい技術の説明に耳を傾けた。
網崎委員長は「バスの技術向上に向けて(報告会を)継続し、経営健全化に貢献してきた。利用者の安全・安心に対する期待に応えなければならない」と述べて、報告会の事故状況や新技術の公表を自社で活用するよう促した。
報告会は午前、午後の部に分け、午前は「事業用自動車の重大事故の概要」をテーマに近畿運輸局の冠野慎一保安・環境課長が説明。続いて「日野セレガ12年モデル安全技術の紹介」を日野自動車の桑山正彦チーフエンジニアが演壇に立った。
この中で桑山チーフエンジニアは、同社のトラック、バスに採用してきた自動制動による衝突被害軽減システム(PCS)の性能向上を紹介。運転者の漫然運転などによる追突事故を制御するシステムを充実、向上させたことを示した。
午後は、「ヒューマンエラーの防止の観点からみた安全運転」をテーマに、京都学園大学の森田敬信特別教授が講演した。森田特別教授は、健康起因よる事故の防止を図るため運転者の健康管理の重要性を強く訴えた。