西日本初の連節バスが兵庫県三田市で運行を始めた。運行会社は神姫バス。ベンツ社製で全長約18m、乗車定員116人で、JR三田駅、JR新三田駅と関西学院大学神戸三田キャンパスの路線、JR新三田駅と市内のウッディタウン、テクノパークの2路線で連節バス2台が運行している。
連節バスは、欧州では普及しているものの日本ではまだ導入例が少ない。
しかし、国土交通省が地域の交通づくりを支援して公共交通機関の改善を目指しており、国内では東日本を中心に京成バスや神奈川中央交通、岐阜乗合自動車、JRバス関東などが導入し、運行している。
三田市では、これまで神姫バスがJR両駅からそれぞれ大型バスを運行していたが、朝夕に利用者が集中して混雑が激しく、定期便に加えて臨時便も出していた。これを連節バス1台に集約して運行の効率化を図るほか、新しい交通システムで町の活性化を合わせて目指す。
連節バスの愛称は広く公募し、車体の色などから「オレンジアロー連SANDA号」に決定。神姫バスでは関学の学生やニュータウンの利用者に親しんでもらえることを期待している。
神姫バスは運行開始に先立ってJR三田駅前で発車記念式典を開催。上杉雅彦社長が、車両の全容や導入経緯などを説明し、「安全はすべてに優先する。市民に末永く愛され、親しまれるバスを目指す」と述べて支持を要請した。車両価格は1台約5300万円。このほかに連節バス専用の整備施設も車庫内に新設した。