シリーズ 全国 保存モノコック バスめぐり(4)
全国の公園などに保存展示されている『保存バス』を巡る不定期連載コーナーです。
過去に掲載した同シリーズ(1)(2)(3)(←その記事は各数字をクリック)では、公園に展示されている静態保存バスを紹介してきましたが、ついに動態保存バスが登場です。
ただし、前回までは「普通に見ることができる…」を対象としていましたが、このバスは営業所の車庫の奥で保管されているため、普通には見られません。しかし、一般者を対象にしたバスツアーに使用されているので、ここでの紹介の運びとなりました。
青森県西部に路線網を広げている「弘南バス」が動態保存しているのが『日野K-RE101 1980年式』。
このバスは元々、弘前大学が所有し、主に農学生命科学部が藤崎農場や金木農場における課外授業の送迎に使用されていたが、2014年に運転士が退職したのに伴い使用を中止していた。
そこで、弘南バスが2015年4月10日に譲り受け、イベントなどでの展示や貸切バスに活用されているとのこと。
では、このバスの外観を眺めていこう。
偶然にも前回記事(3)でも“日野K-RE101”を紹介しているので、車輛紹介として文をそのまま流用してお伝えしよう。
日野RE101は、1968年に登場したRE系の中で、RE100がエンジン出力をアップして1977年に登場したマイナーチェンジモデル。日野のモノコック車体の大型バスとしては最後の車種のひとつで、1982年に登場したスケルトン車体のHU/HT系と並行して製造されていたが、1984年に製造を終了した。
この保存車の型式名“K-RE101”の頭に付いている「K-」は、1979年の排ガス規制適合車になった1980年に加えられた文字である。
さて、しかし前回の“K-RE101”とは左サイドの車体形状が違うことに気がついている読者の方が多いと思う。行き先表示器を備えていながら前扉のみというバージョンで、都市間路線タイプもしくは自家用送迎タイプになるが、導入した弘前大学が使用していた時代には白ナンバーだったということなので、まさに自家用送迎タイプなのだろう。
では、車内や細部を見ていくことにしよう。
弘南バスでは、この『日野K-RE101』を使用したバスツアーをたまに開催しているので、モノコックバス乗車に興味がある方は、同社のホームページをこまめにチェックすることをお勧めしたい。
ちなみに、2016年9月に開催される「ひろちゃんで行く『城下町弘前めぐりの旅』」では名所・旧蹟を巡る行程になっているが、個人的には モノコックバス好き を対象にしたバスツアーなら、コースにはバス車庫巡りも盛りこんで、そこでのバス撮影会やベテラン バスガイドによる旧いバスの秘話を組み入れるのも面白いと思うが、いかがだろうか。
なお、このバスツアーのタイトルにもなっている「ひろちゃん」とは『日野K-RE101』の愛称とのこと。では、バスの前後と僚友車との並びシーンもお見せして、この記事を締め括ることとしよう。
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