東京バス協会 定時総会を開催
東京バス協会(小田征一会長)は6月6日、東京・千代田区のアルカディア市ケ谷で定時総会を開催し、12年度事業計画・予算などを承認した。役員の一部改選を行い、長山昭一郎副会長と平林光政専務理事が退任し、副会長に島倉秀市氏(京王電鉄バス)、常務理事に二井田春喜氏(前自動車検査独立行政法人総務部長)を選任した。
総会の冒頭、小田会長は「4月29日に目を覆いたくなるような高速ツアーバスの大惨事が起きた。高速バスは大丈夫かとの声や、観光バスの利用を見送る動きも出ている」と述べ、「事故は非協会員が起こしたが、同じ業界。利用者の声に真摯に耳を傾け、安全対策を強化していく責務がある」と訴えた。
貸切バスの規制見直しでは「参入規制を厳しくしないと、監査は追いつかない。暫定でも窓口を閉めてほしい。旅行会社は適切な旅行行程や運賃で発注し、安全の共同責任を担ってもらいたい。増えすぎた貸切バスに対しては協会員全社が安全性評価を取得し、公表して差別化していく」との立場を明確にした。
事業計画は▽高齢利用者を対象とした「バス車内での転倒防止」キャンペーンの実施▽高速バス・空港連絡バス・深夜急行バスの情報提供をスマートフォンに拡大▽共通ICカード全国相互利用に向けた窓口機器の整備などを盛り込み、大震災発生時の「初動対応マニュアル」の周知と衛星携帯電話の導入補助などを継続する。