コストと燃費のバランス ドライバーの操作性向上
いすゞ自動車は8月9日、大型路線バス「エルガ」をベースに、パラレル式ハイブリッドシステムを搭載した「エルガハイブリッド」を発売した。大容量リチウムイオン電池や6速AMT(自動変速式マニュアルトランスミッション)の採用により、モーター発進と回生エネルギーの増大を可能にしたことで、重量車モード燃費をクラストップレベルの4・9㎞/リットル(ディーゼルMT車は4・5㎞/リットル)に高めた。3044万8950円で年間100台の販売を見込んでいる。
同社初のハイブリッド路線バスでは、コストと燃費のバランスに加え、モーターのみで走行可能な点を重視し、パラレル式を選択した。AMTと組み合わせることで、内燃機関の場合、最も燃料を消費する発進をモーターのみで行い、走行環境に合わせてエンジンのみ、もしくはエンジン+モーターで走行。減速時はアクセルオフと同時に自動でクラッチを切り、回生充電を最大化する。
また、2ペダル方式の自動変速により、ドライバーの操作性を向上し、運転時の疲労を軽減するほか、効率的なシフト変速の制御により省燃費走行を実現している。
最後部座席右側に、リチウムイオン電池ユニットを設置したことで、着座定員が27人と3人減少したほかは、内外装ともに大きな変更がなく、ベース車の使い勝手を最大限継承している。